やはり山だった

海から遠ざかっていき、アップダウンの続く激しい道となる。明らかに、大陸性気候に変わっていくのがわかる。水分補給を細目に行う。

途中で立ち寄ったアルパインという街。小さな田舎街だが、山小屋風の洒落た家が続く。行き合う人が、みな手を振ってくれる。



ここからは高速道路を使うしかない。既に木は姿を消し、強風が続く地帯。立っていることも出来ない風だ。通り掛りの警察官に事情を聞くと、日がくれるまで毎日こんな感じらしい。仕方ないので、身をかがめてゆっくり歩いて行くことにする。



強風地帯を過ぎ、程なくすると、また木が生い茂り、ポツンとレストランが現れる。何の変哲も無い店だが、近所のカウボーイ達が集まり繁盛している。ここで昼食を取る。



今日は、殆ど80号線を走る。いわゆる旧道だ。平行して8号線という高速道路が走っている。これにより、旧道はすっかり廃れてしまったらしい。昔は立派であっただろう豪邸が、廃墟となって建ち並ぶ。



今日の宿泊地は、メキシコまで数十メートルという場所。国境警備隊が大勢見廻っている。また、温泉地でもある。硫黄臭で少しぬるっとした風呂は、日本人にとっては少しぬるいが、旅の疲れを取るには充分である。

走行距離:96.46キロ 通算:1324キロ
宿泊地:ハクンバ、カリフォルニア州