昨日との違い、分かるだろうか。若干だが、景色全体が緑掛かってきた。それに伴い、風がやわらかく感じる。自転車に乗っていると、そんな微妙な違いが、感じられる。
道に沿って、鉄道が走っている。と言っても、結局1日に2本しか、電車は見なかった。
単線に、壊れかけたような橋を見ると、映画「スタンドバイミー」を思い出す。少年達も、こんな所を歩いて、旅をしていたのだろうか。ところで、あの映画に出て来る不良グループのリーダーは、若かりしジャックバウアー(ドラマ24の主人公)である。
50キロ地点で、ようやく人に出会った。マークとリンダの御夫婦。
フロリダからサンディエゴまで、自転車で旅行している。サンディエゴに着いたら、帰りは電車に乗って、違う楽しみ方をするらしい。「もう少し先に、綺麗な街があるよ」と、教えてくれた。
そして、ここがマラソンという街。ニューメキシコに戻ったような、アドビ様式で統一された所だ。
個性を大切にし、決して無理な発展をせず、伝統を守っていく。そんな街が、アメリカの田舎には沢山ある。ここで、早めの昼食を取り、すっかりくつろいだ。
この街を後にして、宿泊地に着くまで、人に会う事は無かった。
これは、オクラのフライ。この辺では、どの店にも置いてある。
自転車を降り、ビールを一杯飲む時、最高のつまみとなる。日本の夏にも、きっと合うだろう。
オクラは、アフリカ原産の植物。黒人奴隷がアメリカで栽培を始めたらしく、アメリカ南部では一般的な食べ物。「Okra」と書く。
走行距離:137.21キロ 通算:3202キロ
宿泊地:サンダーソン、テキサス州